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それぞれの想いは交差し、物語を紡ぐ。
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「……む?」

闇の森に向かう際、エリアス闘技場の前を通る。
が、その様子が以前と違っていた。

「ここはこんなに賑わっていたか?」
「少し前に、再開したようです。私も知ったのはつい最近ですが……」
「ふむ、そうなのか。」

少し前まではまだ閉鎖されていた闘技場。
原因は知らないが……それが開かれた。人の数は以前とは比べ物にならない。

「へぇ……僕も参加してみようかな……咲耶様は参加するんですか?」
「こういう事にあまり興味はないが……まぁ、気が向いたら参加するのもいいな。」
「咲耶ちゃんなら絶対負けないよ!」
「……まぁ、な。」

少なくとも、我は人間ではない。身体能力云々は次元が違うだろう。
本気を出せば、それこそ……

「だが今は依頼が先だ。行くぞ。」

今は遊んでいる場合ではない。闘技場を通り過ぎ、エリアスを出た。
平原は今日も静かだが、どうも魔の気配がする。

「ねぇ咲耶ちゃん……何か、変だね。」
「……ああ。何かが違う。」

以前、闇の森側の平原に出た事があるが、ここまで魔の気配を感じた事はなかった。
それが、今日は常に感じられる。方角は……闇の森。

「少し急ぐぞ。」

ここ最近、嫌な予感ばかりする。今回も、もしかしたらそうなのかもしれない……



「……確かにここは危険だが……」
「違いますね……普段と。」

闇の森、入り口付近。歩道はあるが、既に気配は魔が支配していた。
ここまでの物とは……今の状況で、他の冒険者が入っていなければいいのだが……

「皆、いいな?」

その声で、全員が武器を構え、頷く。

「よし、行くぞ!」

そして、闇の森へと足を踏み入れた……
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