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それぞれの想いは交差し、物語を紡ぐ。
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村の中の様子は、前に来た時よりも明るくなった気がする。
……暗かった原因の一つに、僕があるんだけども。

「おぉ、貴方は……!」
「あっ、あの時の……お久しぶりです。」

村に入ってすぐに、あの時のおじいさんに会った。
おじいさんも、前に見た時より元気そうだった。

「あの時は本当にごめんなさい……」
「いえ、本当に悪いのは私達の方……
 詳しい事情はあちらのお方から聞く事が出来ました……」

そう言って、人の姿をしている猫神様の方を見ている。
……そっか、猫神様がちゃんと……

「羽衣神様も、大変だったでしょう……」
「え、あ、はい……色々ありましたけど、でも、今は平気です。」

なんだか、羽衣神様と言われるとちょっと変な感じ。
でも、普通の人から見たら神様……なのかな。
ううん、でも今はそんな事よりも……

「あの、ちょっと聞きたいんですけど、ここ最近村で変な事とか、何か気になる事はありましたか?」
「気になる事ですか……あぁ、そう言えば近くの墓地で、いないはずの子供の声を
 聞いたと言う者がおりましたな。」
「いないはずの……?」
「ええ。笑い声が聞こえたとか……しかし、そんな事は今まで一度もありませんでしたし、
 その時は気のせいではないかと……」

いないはずの……子供?幽霊か何かなのかな……
でも、そんな事が無かったのが急にって所が引っ掛かる。

「急に、か……もしかしたら、羽衣が元に戻った時に近いかもしれないね。」
「そうかもしれませんね……その墓地に行ってみますね。おじいさん、ありがとうございました。」
「いえいえ、羽衣神様のお力になれるのであれば……」

おじいさんと別れて、猫神様の案内でその墓地に向かった。
子供……なんだろう、何処か、頭の中で引っ掛かるような……そんな感じがする。
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