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それぞれの想いは交差し、物語を紡ぐ。
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「ここから先よ……って、もう厄介な奴がいるわね……」

その場所の少し手前の物陰に隠れ、様子を見る。
既に見張りと思われる魔物が様子を伺っている。

「どうするの?下手に騒ぎを起こしたらまずいんじゃない?」
「そうだな……迂闊に踏み込むのは危険だ……」
「私に任せて下さい。」

雪乃が敵から見える寸前の場所で弓を構える。
音は全く立っていない。

「……捕らえる……」

そして氷の矢が放たれた。やはり音は立たない。
矢は魔物の眉間に命中した、と同時に一瞬にして氷付けになっていた。

「うわ、すご……」
「……行くぞ。」

驚いている彼女をよそに先へ進む。
……少し豪華な扉だ。気配も強い。

「あ、私はここで待ってるわ。流石に戦いは苦手だし……」
「……そうか、わかった。」

と、言いつつも少し睨む。

「……う~、変な事はしないわよぅ……」
「分かればいい……よし……一気に行くぞ。準備はいいな?」

改めて問う。皆頷いた。
そして勢いよく扉を蹴破った。

「うわっ、広い!」
「ほう、中々豪勢だな!」

幽羅が驚くのも無理はない。ここはどうやらかなり大きい部屋のようだった。
……魔物の数もそれなりにいるようだ。
蹴破ったのに驚いたのか、動きが止まっている。

「隙を見せたらなんとやらっ!ええいっ!!」
「そこっ!!」

羽衣は左へ、雪乃は右へ、それぞれ攻撃を繰り出す。
固まっていた敵を薙ぎ払っていく。

「……みんな、お願いっ!」

幽羅の足下に緑色の魔法陣が現れた。
この術は……と、急に身体が軽くなった。

「雑魚に用は無いっ!」

迫り来る魔物達を次々と斬り裂いていく。
しかし、数は一向に減る気配がしない。

「くっ……奥か!」

恐らくは奥に根元がある……そう我は予測した。
何とかしてここを突破しなくては!
そう思った途端、更に身体が軽くなった。
……幽羅のこの術は、ここまで効果は高くなかったはず……

「咲耶ちゃん!早くっ!!」
「くっ!こいつ等っ!!」

原因はわかる……が、今は目の前の事を何とかしなくては。
一気に敵を押し込んでいく。足元には大量の屍と血。
そして強まる気配。そう、もう少し、もう少しだ……!
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