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それぞれの想いは交差し、物語を紡ぐ。
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人はいる、だが酷く空気が重い。
いや違う……この気配、この邪気は異常だ!

「何なんだこの気配は……!?」
「うっ……体が、重い……」
「うわっ、ゆ、雪乃ちゃん!?」

倒れそうになる雪乃を幽羅が支えていた。
それだけ影響が出ているのか……!?

「雪乃!?くっ、一体なんだと言うんだ!!」
「い、いえ……私は大丈夫です……それよりも……」

雪乃は少し離れた所にいる羽衣を見ていた。
……この邪気の中だというのに平然としている……
いや、あれは本当に羽衣なのか?力の流れがまるで違う。

「羽衣!」
「……咲耶様?」
「御主は何も感じないのか?この村のただならぬ気配を。」
「……感じないんです。自分でも変だとは思うんです。でも……」
「そう、か……」

……この村の異常は只ならぬ物だ。
しかし、それでも影響がない羽衣……いや待て、この気配は……

「そこのお方……旅の方ですかな。」

と、気がつけば村人の一人であろう老人がこちらに来ていた。

「む、ああ……似たようなものだ。」
「失礼ながら、今この村では何もお出しすることは出来ませぬ……」

その老人はかなり疲れているようだった。
やはりこの邪気の影響なのか……?

「いや、構わない。それより、聞きたい事があるのだが……」
「何でしょうか?」
「風の噂を辿ってきたのだが、この村に今何か異常が起こっていると聞く。」
「はい……今次々と、村の住人が不審な死を遂げております……」
「やはり事実だったか……」

この状況では、そう長くは持たないような気がする……
早く解決しなければ、村人全員が犠牲になるかもしれん。

「我々はこの問題を調査し、解決するためにやってきた。詳しい話を聞かせて欲しい。」
「おおっ、そうだったのでしたか……!ならば、この私の家で……寂れてはおりますが……」
「いや、聞かせてもらえるだけでも嬉しい。助かる。」

こうして老人の案内で、家でここ最近の説明を受ける事となった。
それにしても……その家に向かう途中も何人か村人を見かけた。
だが皆共通して覇気がない。もう末期に近いのか……?

「さぁ、ここです……」

一軒の家。他と比べると多少は大きい。
……とにかく、今は事情を聞かなくては……とても、嫌な予感がする。
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