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それぞれの想いは交差し、物語を紡ぐ。
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『あははははは!!いつまでそんなことしてるのかなぁ!!』

まるで恨みを直接叩きつけてくるような、そんな攻撃。
これを止めるには……もう、これしかない。

「……猫神様。僕……どうしてこの力があるのか、分かったような気がします。」

攻撃の先、もう一人の僕がいる所へ意識を集中させる。
狙うのは、あの一点。

「羽衣……それじゃあ、やっぱりその炎は……」
「本当の、神の力……」

どうして僕が、炎の魔法をこれだけ上手く使えるのか。
確かに、少し勉強すれば簡単な魔法は使える。
でも、今僕が使っているのは、勉強した事の無い……いや、そもそも知らないはずの魔法。
そんな魔法を、何事もないように、最初から知っていたように使っている。

「今の僕なら、出来ると思うんです。あの僕を止める事を……」
「で、でも、それは羽衣の体が……!」
「分かってます……それでも、今やらないと……二度とあの僕を止めることが出来ない。」

僕がやろうとしている事。多分、僕の体にかなり負担が掛かる物だと思う。
でも、躊躇している時間はない。これは、僕以外には絶対に出来ない。

「羽衣っ!!」
「止めないでください!」

……やろう。そして、終わらせよう。
もう二度と、誰も悲しまないよう。
結界をそのまま攻撃に変える。周囲に迫っていた怨念を吹き飛ばす。

『やっと本気を出してくれるの?』
「……うん。貴女を、みんなを助けるために、僕の全力をここで見せる!」
『助ける……?貴女もバカね。助かるわけがないじゃない!!』

攻撃が飛んでくる。でも僕は、それを一振りで消し飛ばした。
次の一手に、全てを託す。持つ槍に、一点に、力を集中する。
この一撃は、『倒す』ためじゃない。『救う』ためにある。

『貴女も、村の奴らも、ここで死ぬのよ!!』
「絶対に、させないッ!!」

向こうも全力だ。でも、負けない。
僕の全力を込めた、炎の槍。全てを貫き、『浄化』する。

「でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

槍を放つ。あの子の怨念が見えた。でも、僕は怯まない。
槍は闇を切り裂き、あの子に真っ直ぐに飛んでいく。
視界が揺らぐ。体が崩れ落ちていく。声が聞こえたような気がした。

「どうして……どうして、あたしが殺されないといけなかったの……?ねぇ……どうして……?」

泣いている……そう、これは、あの時の僕……いや、それだけじゃない。
生贄となって殺された、全ての子供達が思った事……
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