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それぞれの想いは交差し、物語を紡ぐ。
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「……ここは……?」

気が付くと、僕は夜の墓場にいた。猫神様も神王様もいない。
雲の隙間から月の光が差しこんでいる。
……違う。ここは僕達のいた墓場じゃない。

「また、会えたね……」

そこにいたのは、あの時の僕。
あの白装束は……僕が、焼かれた時の……

「……あれで終わりだと思ってた。けど、みんながあたしを呼んだの。」
「……貴方の目的は?僕の身体を奪うため?誰かを殺すため?それに、みんなって……」
「ふふふ……」

不気味な笑みを浮かべながら、近くの墓石に腰かけている。
でも、何だろう、前と違う……

「もうあたしにはそんな事は出来ないよ。あの時、貴方と一緒に生きるって、あたしも決めていたでしょ?」
「じゃあ、なんでこんな事に……?」
「……あたしもみんなも、まだ許した訳じゃない。」

あの僕がそう言った途端、その背後の風景が突然歪み始めた。
すぐに分かる、混沌とした気配……酷く淀んでいる。
聞こえてくる、子供の声……一人じゃない、多くの声が重なっている。

「みんなはまだ殺したがっている。でも、貴方とあたしがそれを許さない……」

背筋が一瞬で凍る、恐ろしい気配。
助けて、熱いよ……そんな声が聞こえる。

「これは……!?」
「貴方は最後の生贄。一番怨みが強かったの。だからあたしがここにいる。」

視界が霞んで、身体から力が抜ける。

「うっ、くっ……」
「……ふふ、覚えてる?貴方が殺された時の事、あたしが生まれた時の事……」

頭に浮かぶ、あの時の光景。身体が燃える、あの感覚。
身体が熱い……息が、苦しい……
立っていられず、その場に倒れこむ。

「……あたしは怨念。託された物は、多くの怨み……」

……僕が、最後の……村人への、怨み……

「僕は……」

僕の呼吸は、ここで止まった。
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