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それぞれの想いは交差し、物語を紡ぐ。
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見慣れた神界の城下町、ここは……居住区域の入り口。
白い街並みがちょっとまぶしかった。

「本当……久しぶりだなぁ。」

ジエンディア大陸に渡って、色々な場所に行って、咲耶様に会って……
ここを離れてから結構時間が経ってる。
……ゆっくりしていきたい所だけど、まず神王様の所に行かなくちゃ。
城下町の中心に、神王様がいるお城がある……ここからも見えている。

「神王様……どんな人なんだろう……」

よく考えてみたら、僕は神王様と会うのは初めて。
そもそも、そう簡単に会わせてもらえるのかな……?
凄く庶民的な人とは聞いた事があるけれど……

「行ってみたら分かるかな、うん。」

考えてても仕方ないし、とにかくお城に行こう。
ここからはそんなに遠くない。



「……大きいなぁ……」

正門の前に着いた。いざ近くで見てみると、本当に大きいお城なんだなぁと思う。
今まで遠くからしか見た事が無かったけど……入れるのかな?
門の傍に槍を持った門番さんがいる。ちょっと聞いてみようかな……

「あのー、すいません。」
「はい、なんでしょう?」
「神王様にお会いしたいのですけど……」
「でしたら、お名前をお願いします。」

何か本を取りだしている。表紙を良く見ると、謁見予約表と書いてあった。
……謁見ってそんなに簡単なものだったっけ?

「神楽火羽衣です。咲耶様……木之花咲耶姫様の紹介でここに来ました。」
「木之花……分かりました。少々お待ち下さい。」

ページをめくって確認している。予約なんてしてないから、名前なんて無いはず……

「あの、僕ちゃんとした予約を……」
「お名前は神楽火羽衣様でよろしいでしょうか?」
「え?あ、はい、そうです。」
「分かりました、今案内を呼びましたので、少々お待ち下さい。」

……あれ?もしかして、咲耶様が代わりに……?
でも、それ以外は考えられない。今のこの事情を知ってるのは咲耶様しかいないはず。

「お待たせしました、どうぞこちらへ。」

城の方から案内の人が来た。
いよいよお城の中に入るんだ……一体、どんな風になってるんだろう。
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