それぞれの想いは交差し、物語を紡ぐ。
こうして身体を借りるのも、これで最後になるのかしら。
この子には、色々負担させてしまった……その責任もある。
力の制御が上手く働かない。もう、時間は無いわね……
早く咲耶に挨拶しておかないと。咲耶は……まだ起きてるわね。
「……咲耶。」
「……エアリナか。」
これが最後の挨拶になりそうね……ちゃんと、言っておかなきゃ。
「早めに、お別れを言っておこうと思ってね。もう、こうして話す事も出来なくなりそうだから。」
「……そう、か……」
「あたしとしては、もう少しスッキリした形にしたかったんだけどもね……」
「無理はするな……ただでさえ不安定なのだ。崩壊させてしまっては元も子もないぞ。」
崩壊。なんとしても、それだけは阻止しないといけない。
「そんなの分かってるわよ。分かって……」
自分だって、もっとまともな形で何とかしたかった。
これはあたしの力不足と不注意が原因の事……自分の事は、自分で何とかしないといけない。
けれど……自信が無い。完全に、無事にこの引継ぎを終わらせる事が……
「……手順はどうするつもりだ?」
「まずは、この子の姿を借りて何とかするって所かしらね……」
「そうするしかなかろう。だが……今こうしていられるのは、ある意味肉体を持っているからでもあるぞ。
肉体との関連付けが無くなった状態、これをどうするつもりだ?」
「……関連付けが無くなった瞬間に、引継ぎ用の空間を出す。これ以外に方法は無いわ……」
「一瞬でも機会を逃せば終わり、か……この状況では仕方あるまいか。」
あたし自身、無茶な方法だと思う。けど、今はこれしか方法が無い。
もっと簡単で安全な方法があればいいけれど、そんな物は存在しない。
……不安要素が多すぎるわよ……
「あたしらしくないわね、ほんと……でも、やるしかないわ。しくじったらごめんなさいね、咲耶。」
「縁起の悪い事を言うな。落ち着いてやれば大丈夫だろう。」
「そうね……」
窓際の傍に居た咲耶の隣に立った。風が気持ちいい……
こうやって風を感じる事も、これが最後なのかも……咲耶に、お願いしておこうかしら。
「ねぇ咲耶……最後に、お願いしてもいいかしら。」
「何だ?」
「……この子の事、改めてお願いするわ。きっと、大精霊になってもっと辛い事になると思うから……」
「……ああ、任せておけ……」
「ありがとう、咲耶……」
綺麗な星空……この子を通じて何度か見たけれど、やっぱり自分の目で一番見るのが一番ね。
……体は、あたしの物ではないけれど。
「それじゃあ……咲耶。今まで、ありがとうね。」
「ああ……」
「もしかしたら、また精霊として生まれ変わるかも?なんてね。」
「ふふっ、そうだといいな。」
そう、本当に、もう一度……精霊として生まれ変われるなら。
今度はちゃんと、咲耶の傍に居たい……あり得ない事だけれども、でも……
「……本当に、お願いね……」
「……ああ……」
手を繋いで、抱き合った。咲耶は、とっても暖かい……
こういう風に温もりを感じるのも、もう……
この子には、色々負担させてしまった……その責任もある。
力の制御が上手く働かない。もう、時間は無いわね……
早く咲耶に挨拶しておかないと。咲耶は……まだ起きてるわね。
「……咲耶。」
「……エアリナか。」
これが最後の挨拶になりそうね……ちゃんと、言っておかなきゃ。
「早めに、お別れを言っておこうと思ってね。もう、こうして話す事も出来なくなりそうだから。」
「……そう、か……」
「あたしとしては、もう少しスッキリした形にしたかったんだけどもね……」
「無理はするな……ただでさえ不安定なのだ。崩壊させてしまっては元も子もないぞ。」
崩壊。なんとしても、それだけは阻止しないといけない。
「そんなの分かってるわよ。分かって……」
自分だって、もっとまともな形で何とかしたかった。
これはあたしの力不足と不注意が原因の事……自分の事は、自分で何とかしないといけない。
けれど……自信が無い。完全に、無事にこの引継ぎを終わらせる事が……
「……手順はどうするつもりだ?」
「まずは、この子の姿を借りて何とかするって所かしらね……」
「そうするしかなかろう。だが……今こうしていられるのは、ある意味肉体を持っているからでもあるぞ。
肉体との関連付けが無くなった状態、これをどうするつもりだ?」
「……関連付けが無くなった瞬間に、引継ぎ用の空間を出す。これ以外に方法は無いわ……」
「一瞬でも機会を逃せば終わり、か……この状況では仕方あるまいか。」
あたし自身、無茶な方法だと思う。けど、今はこれしか方法が無い。
もっと簡単で安全な方法があればいいけれど、そんな物は存在しない。
……不安要素が多すぎるわよ……
「あたしらしくないわね、ほんと……でも、やるしかないわ。しくじったらごめんなさいね、咲耶。」
「縁起の悪い事を言うな。落ち着いてやれば大丈夫だろう。」
「そうね……」
窓際の傍に居た咲耶の隣に立った。風が気持ちいい……
こうやって風を感じる事も、これが最後なのかも……咲耶に、お願いしておこうかしら。
「ねぇ咲耶……最後に、お願いしてもいいかしら。」
「何だ?」
「……この子の事、改めてお願いするわ。きっと、大精霊になってもっと辛い事になると思うから……」
「……ああ、任せておけ……」
「ありがとう、咲耶……」
綺麗な星空……この子を通じて何度か見たけれど、やっぱり自分の目で一番見るのが一番ね。
……体は、あたしの物ではないけれど。
「それじゃあ……咲耶。今まで、ありがとうね。」
「ああ……」
「もしかしたら、また精霊として生まれ変わるかも?なんてね。」
「ふふっ、そうだといいな。」
そう、本当に、もう一度……精霊として生まれ変われるなら。
今度はちゃんと、咲耶の傍に居たい……あり得ない事だけれども、でも……
「……本当に、お願いね……」
「……ああ……」
手を繋いで、抱き合った。咲耶は、とっても暖かい……
こういう風に温もりを感じるのも、もう……
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